病院のメンズルーム
体外受精(顕微授精)をするも、ダメで絶望的になっていたそんな時、
一人目を奇跡の自然妊娠で授かった。
これで一安心と思いきや、
その後、妻が二人目欲しいと言いだし、
現在、妊活中。。。
体外受精をする為、妻が手術室に入るまでの話を前回書いた。
今回は、精子の話。
手術の前に、
「精子は、ご自宅でとられますか?それとも、病院でとりますか?」
と看護士さんに聞かれ、病院でと答えていた。
妻を手術室に送り出した後、
看護士さんに、別室のメンズルームなる部屋に案内をされた。
看護士さん:「温度も照明も調整出来るので、お好みで調整して下さい」
ヘロヘロ:「はい」
看護士さん:「精子を出し終わったら、内線で呼んでください」
ヘロヘロ:「はい」
看護士さん:「それでは、この部屋のカギを内側からかけて下さい」
ヘロヘロ:「はい」
看護士さん:「内線で呼ばれましたら、ノックするので、それまで、カギは閉めたままにして下さい」
そう、言い残し、看護士さんは去っていった。
私が通された部屋は、四畳半程度の部屋で、
本やら、DVDが置いてあった。
本は、5冊ぐらい。DVDは、4本ぐらい置いてあった。
2005年ぐらいのものから、新しくても2013年ぐらいのもので、少し年期を感じる。
ああ、自分のお好みのDVDを持ってくれば良かった。。。
と少し、後悔しつつも、病院のDVDをビデオデッキに入れて再生。
もちろん、音漏れを気にする人のために、ヘッドフォンもある。
ヘッドホンを着用しつつ、ソファーに座り、ビデオを鑑賞。
なんだか、ビデオボックスにいる様な雰囲気。
(この間、妻が手術をしていると思うとなんとも申し訳無い)
こういったビデオを見るとき、私のこだわりの一つは、早送りをしないという事。
絡みよりもインタビューが好きなので、インタビューを聞いてからでないとダメ。
いつものように、そうして、鑑賞しようとしたら、病院のDVDはオムニバスものばかりで、インタビューのシーンが無い。。。
ガックリしながら、やむを得ず、好きな女優さんが出ていないか、早送り。。。
そんな、バカなことをしながら、やる事をやり終え、
病院の内線で、看護士さんに連絡。
ヘロヘロ:「すいません、メンズルームのヘロヘロですが、終わりました」
(内線用の電話に、メンズルームにいる事、指名を伝えるようにパウチされたマニュアルがあって、それに従って連絡)
看護士さん:「はい、分かりました。今、向かいますので少しお待ち下さい」
ちょっとした後、ドアをノックし、看護士さんが入ってきたので、
容器を手渡した。
それで、私のお役目は終了。
メンズルームを出ると、看護士さんから
「奥様、手術が終わって、今、病室にいますよ」
と言われ、病室に向かった。
時計を見ると、結構いい時間。
メンズルームに私は、40分ぐらい、いたようだ。
妻は、まだ、麻酔が効いているようで、
眠っていた。
起きたら、
・妻に、なんて声かけようか?
・妻に、なんて言われるんだろう?
と考えながら、妻が起きるのを、待っていた。