体外受精してきた
体外受精(顕微授精)をするも、ダメで絶望的になっていたそんな時、
一人目を奇跡の自然妊娠で授かった。
先日、人生二度目の体外受精をしてきた。
二回目だから、もう慣れていると思ったら大間違い。
前にどうしたかを、覚えていない。。。
ほとんど、忘れてしまっていた。
体外受精直前に、深夜、妻が注射を打たなければならいことも、
体外受精当日の入院手続きから、手術までの流れも、
手術後、いつ退院出来るのかも忘れてしまっていた。
妻からは、
「あんた、記憶力無いよね」
と言われる始末。
いつもなら、ケチョンケチョンにけなされ、それで終わるのだが、
素朴に、妻に
「前のこと覚えていた?」
と聞くと、妻も、覚えていないとの事。
奇跡の自然妊娠で、一人目を授かった事で、
不妊治療の記憶が吹っ飛んでしまったのかも知れない。
さて、体外受精当日、息子を妻の親御さんに預け、
妻と二人で、病院へ。
入院の手続きを8:30にし、
その後、看護師さんから、基本的な病院のルールや、現在の家族構成について説明を受ける。
看護師さんからは、説明をこのままロビーでしてもいいですか?と言われたが、
妻は、病室で受けたいと、言って病室で説明を受けた。
食事は、病院食と持ち込みとで選べるとの事だったが、持ち込みを選択。
妻は、人目を気にしている様だった。
看護師さんから渡された、衣服に着替え、ベットに横になり、
血圧測定等を妻は受けていた。
簡単な問診が終わった後、体外受精まで、そこで待機。
体外受精の開始は11時頃。
それまで、約2時間。
暇。。。
久々に、妻と二人っきりになったものの、
会話という会話も無く、しらーっとした時間が流れる。
ヘロヘロ:「俺がもってきた本読む?」
妻:「どれ?」
ヘロヘロ:ビジネス書数冊を見せる
妻:「え~?!」
ヘロヘロ:「週刊誌でも買ってこようか?」
妻:「どうせ、あんたの事だから、エロ本とかでしょ?」
(以前、妻に、エロ本を見つかって以来、そういう目で見られている。。。)
ヘロヘロ:「男性誌のドギツイやつ買ってこようか?」
妻:「・・・」
ヘロヘロ:「女性誌で、何か買ってくるよ」
そう言い残して、妻に、女性誌を買ってきた。
妻は、女性誌を読みながら、
「ほらほら、借金男に騙されない方法だって」
「杉村太蔵の本読みたいな」
等々。。。
本の内容について、つぶやいている。
私はというと、持ってきたビジネス書を読みながら、
妻のつぶやきに応じていた。
そのまま、時間が経てばいいのだが、
こういう時の時間の流れは遅いもので、妻は、女性週刊誌を読み終えてしまった。
妻:「手術終わったら、お寿司とマック食べたいな」
ヘロヘロ:「ああ、買ってくるよ」
妻:「手術後、何時から食べられるのかな?」
ヘロヘロ:「2時間後って書いてあるよ」
妻:「買うのは、待ってね、手術終わってから、その時の気分で食べたいもの変わるかも知れないから」
ヘロヘロ:「分かった」
妻:「最近、運動してる?」
ヘロヘロ:「していない」
妻:「もう、精子の為に運動するって言っていたのに!」
ヘロヘロ:「年末からずっと、俺が調子悪いの知ってるだろ?」
(年末から、ずっと風邪を引いたり、下痢になってました。。。)
妻:「・・・」
そうこうしているうちに、体外受精の時間。
看護師さんが来た。
「手術室の前まで、ご主人も一緒にどうぞ」
と言われ、妻に同行。
妻は、ショーツも脱ぎ、手術用の帽子をかぶる。
手術室に入る前に、妻の手をぎゅっと握ろうとすると、
妻は、帽子が気になっているらしく、私の手を払いのけ、そのまま、手術室に入っていった。